神丘遊陀

最近の僕はおかしい！何ていうか…その…やさしいんだ，すごく。 遊陀と言えば兇悪コメディ集団流血ブリザードにおいて暴力とエロスの象徴であり，また裏切りと智略の星を持つ最も中性的な美のコスモを誇るエリート戦士であったはず・・・
僕は恋をしない，他人は好きにはならない。
ひたすら自己を愛し，他人には情けすらかけない，それにより僕はひたすら自己の美を保っていた。なのに…なのに！なのに！ 最近では本来下僕であったはずの下級戦士ことアトランティスに僕が買ったお菓子を半分こしてあげたり，流血三等兵玉砕シロウが僕に対して身分をわきまえず無礼をはたらいても死刑にしていない！どころか二十歳そこそこの馬顔の小娘にまでマクドナルドのポテトのSをおごってやる始末。
それに今の僕は人に何かをしてあげてもなぜか悪い気がしないんだ。
何だ？これは！ まるで今の僕はユリア，もしくはアテナの地上代行者である城戸沙織のごとく慈愛と安らぎのコスモ満ちている！ 僕の中に今までなかった感情が芽生えてきている。
美しくない！ 美しくない！ ああ～だめだぁ！ こぉのぉ遊陀がぁどんどん醜くなるぅぅ！ 醜い下民どもを思いやって何になる？
僕は僕以外愛したらいけないんだ。
絶対に！

…てことをずっと今日のティータイム中，喫茶店で考えていたら向かいの席に80年代の中年女性がいたよ。